屋根瓦葺き作業が進んでいるソーラーサーキットの家の現場、家を長持ちさせる為に細部にも拘った仕事で作業を進めています。
これは屋根の端(破風)部分の納まりであるが、昔ながらの納め方で袖瓦と登り木の間に隙間を取った納め方で葺いてあります。
こうする事で、雨水が登り木に伝わり難くなり屋根材が腐らず長持ちします。
隙間を30〜45ミリ取る納め方もあるが、風の影響を受け易いので水が切れる程度の12〜15ミリで納めてあります。
最近は面倒くさいから、袖瓦を登り木に密着させる収まりが主流であるが、雨降り時に観察すると袖瓦から伝う雨水は意外と流れ出るので、屋根材の腐りを早めたり、雨漏りの原因にも成ります。
特に入母屋屋根や棟違い屋根の破風尻には要注意である。
破風板下端には「眉欠き」と言われる溝が切られてる、破風板がスマートに見えるように意匠的な目的もあるが、雨水が裏に廻って破風板を腐り難くする水切りの役目の方が大である。
何れも、今まで長い間に古い家の屋根を修理したり解体した折に垣間見た「先人達の知恵」を検証した結果の、家を長持ちさせる為の仕事である。
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