雑記帳  
このコーナーは文才も無い、知識も無い、手間も無い三拍子揃った工務店のおやじがブログの真似事でたまに思ったこと、思いついたこと、現場のことなど雑多な事を思いつくまま書き綴る雑記帳です。ご笑読下さい。
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【気密測定=施工精度テスト】 2008年1月30日

M様邸、今日は気密測定を行った。

断熱材を貫通する、各種設備配管及び配線が全て完了したので、もしもの時に

気密補修が出来る、内部ボードを貼る前の測定である。

M様の勤務終了後、立会て戴くことに成ったので、夕方五時半からの測定となった。

M様邸、ご本人のご要望で小窓以外は全て引き違い窓となったので、余り良い数値が出ないのではと心配していたが、結果は総相当隙間面積(建物全体の隙間面積)21cm2建物全体で4.6cm角の隙間しかないという非常に良い結果でした。

相当隙間面積C値(総相当隙間面積/建物面積)は0.13と成ります。

気密測定=施工精度のテストでもあります、常に丁寧な仕事を心掛けています。

社員大工のなせる業です。

右端が総相当隙間面積です。

因みに左上が室内温度8.8℃で左下が外気温度4.9℃です。

熱源無しで4℃の差が出ています。

 

 

 

 

 

 

【犯人は換気装置】 2008年1月28日

続いて換気ネタ。

今朝、出社すると三年前にお引渡しをしたT様からお電話を頂いた。

「最近、窓が結露するように成った、今朝は特に酷いので視て欲しい」と言う内容だった。

昨夜は特に気温が下がり、退社する時まだ九時前だったが、車のフロントガラスは凍っていた、今朝も水溜りには薄氷が張り、現場の仮設水道も凍り、水が出ない状態で、最低温度計は-2℃をさしていたので、冷え込みが原因かなぁと思いつつT様宅にお伺いした。

エアコンが作動してるLDKはさほどでは無かったが、各寝室はペアガラス、断熱

アルミサッシにかなり結露していた。

室温はLDKが20℃、寝室その他が19℃(1F、2F共)と安定していた、湿度は60%弱。

各部屋共、カーテン、障子が閉められていたので、カーテン、障子が断熱材に成り室温を遮断してガラス温度が下がり、結露したものと思われる。

此の条件で行くとガラス温度が約11℃に成った時点で結露が始まる。

対策としては、カーテン、障子はキチンと閉めないで両端を少し開けて置くと改善される、お引渡しの時にご説明したはずだっが、説明不足だったのか良く伝わってなかったようだ。

高気密の家にしては少し高めの様だったので、念の為に各室の給気口に手を翳して視たが、余り風を感じない、此れは換気が正常に行われていない証拠、早速換気排気口を点検した。

葉書を当てても吸い付かない、排気口を外して視ると大変な事に成っていた、なんとフイルターが塵でビッシリと詰り固まっていた。

一番酷かったのは、洗面脱衣室、更衣の為か塵が3mm以上も積もり固まっていた。

「給気フイルターは良く掃除するけど、天井排気口は掃除し難いので余り掃除していなかった」とのこと。

フイルターを綺麗に掃除して取り付け作業完了、葉書もピタッと吸い付く。

此れで換気が正常に行われ、湿度が40%台に下がれば、露点温度も4〜5℃下がり、結露もし難く成るだろう。

犯人(原因)は換気装置、フイルターの目詰りに因る換気不良だった。

(換気装置のフイルターは各室の給気口と排気に有るタイプと給気口にだけある

タイプと換気扇の構造に因り二通り有ります、何れにしてもこまめなフイルター掃除で正常な換気を行う事が大事です)

 

 

【花粉対策】 2008年1月26日

早いもので一月も終わろうとしていますが、今年もいやな花粉の季節が近づいてまいりました。(かくなる私も花粉症です)

SC(ソーラーサーキット)の家にお住まいのお方で、花粉でお困りの方には、花粉対応の給気フイルターをお奨め致します。

品物は準備して有りますので、ご希望のお方はご連絡下さい、お届け致します。

取り付けの場合は、目が細いので早めの交換をお願い致します(換気能力が落ち結露等の原因となります)

上二つが花粉対応フアインフイルター、左が4インチ、右が5インチ用です。

真ん中の黒いのがスタンダードのスポンジフイルターです。

 

換気話のついでに、冬場、湿度や温度コントロールの為に換気量を絞っておられるお宅で、窓に少し結露する様な場合は換気量を元の位置(N)に戻して下さい。

また、家の面積にも因りますが特に五人以上のお家族でお住まいのお宅は、人間の呼吸による部屋の二酸化炭素濃度を0.1%に保つには、成人一人につき30

m3の換気量が必要と言われていますので、人数に因っては余り絞れないことも

あるので注意が必要です。

詳しくはご連絡くださいませ。

 

 

【放射】 2008年1月24日

昨年12月初めに我が家の一員となった「ロン」成長と共に顔が長介さんに成り

ぶ男に成りつつあります。

男の子のせいか結構元気すぎて困っています、我が家では家中駆け回り、疲れると猫と一緒にコタツにもぐり込んでいます。

会社に出勤すると、気持ちが好いのか直ぐにウトウトと眠りこけています。

やはり犬にも、外断熱、二重通気工法の躯体からのホワッとした暖かさは良く解るみたいです。(外断熱に因り熱容量が大きいのと内部通気があいまって、壁や床の温度を上げて保つことが出来、躯体からの冷輻射が無い為)

先日、家内がチョット怪我をしたもので、個人病院に付き添って行きましたが、正月休み明けで満員、3時間も待たされ閉口しました、待ち時間でなく寒さにです。

エアコンは点いていましたが、建物が鉄筋コンクリート、床や壁からの冷輻射で

足腰がものすごく冷え、神経痛に成りそうでした。

壁や床に手で触るともの凄く冷たかったです、やはりエアコン等で室温だけ上げても、壁や床の温度を上げる(夏は逆に下げる)工夫をしないと、冷えた壁や床に体温を奪われ底冷え状態に成ります。

木造の家でも、暖房を切った途端に寒くなるような家も一緒です。

住み心地を考える上で「放射」が重要な要素であることを再認識したところです。

 

【ハイクリーンボード】 2008年1月22日

M様社屋現場、内装工事が大詰めを迎えています。

下地ボード貼りもほぼ終わり仕上げを残すのみと成りました。

我社で使用する下地ボードはホルムアルデヒドを吸収分解する、ピンク色の石膏ボード、ハイクリーンボードを標準仕様としています。

基準法以下の建材使用で室内のホルムアルデヒド濃度を厚労省指針の0.08ppm

以下に抑えるのは勿論ですが、後から持ち込まれる、家具、家電製品、印刷物等からのホルムアルデヒドの放散も考慮して冬場、換気量を絞っても低濃度の室内環境を保つ為にハイクリーンボードを使用しています。

但し、仕上材は通気性のある仕上材でないと効果が有りませんので注意が必要です。

ビニルクロスはダメです。

 

【既築用SCナビシステム】 2008年1月19日

 

大阪出張でした。

既築用SCナビシステムが四月から発売される事になり、その説明会に行ってきました。

既築のソーラーサーキットの家にもSCナビシステムの取り付けが可能に成りました。

此れに因り中間期の開閉による住み心地の改善、夏季開閉による冷房負荷の削減、冷房効率の向上で省エネに成り、ダンパー開閉の煩わしさからも解放されます、リフオームパターンは三種類有ります。

今、カネカでは既築向けのSCナビシステムのモニターを募集しています。

興味のあるお方はお早めにお申し込み下さい(数に限りが有ります)

条件等有りますので詳しくはご連絡くださいませ。

尚、SCナビシステムは2007年度のグッドデザイン賞を受賞しました。

 

 

【拘る訳2】 2008年1月17日

6400人余りの死者を出した阪神大震災から今日で13年、あの時の光景は今でも脳裏に焼きついている。

当時息子が西宮で下宿していたので、直ぐに現地に飛んだ。

空から見ると、シートで覆われた青い屋根が川の流れのように幾重にも重なり、地震の大きさが伺えた。

特に瓦屋根の古い家に被害が多かった、倒壊している家をよく見ると、殆ど足元が傷んでいた、結露、雨漏り、シロアリ等で土台や柱元が腐れているのが見て取れた。

新しい家でも店舗などの道路面が開口で耐力壁の少ないバランスの悪い家も腰折れでことごとく潰れていた。

筋交いサイズ小さく座屈折れして傾いてる家もあった。

此れを見て、地震で倒れるような家は絶対造っては成らぬという想いがいっそう

強くなり、足元が腐り難い外断熱二重通気のソーラーサーキット工法を導入するきっかけともなった。

我社の耐震標準仕様は、耐震力は基準法の1.5倍、筋交いサイズは1.3倍、バランス(偏芯率)は0.15以下で施工しています。

今年からはプラス制震装置(フクビREQダンパー)取り付けも取り入れました、今の処オプション仕様ですが、早い時期に標準仕様にと考えています。

 

【窓断熱性能表示】 2008年1月15日

経済産業省は環境に配慮した窓の普及を推進する為と消費者が断熱性能に優れた製品を選びやすいように、製品を四段階に区別して1〜4個の星印を付け、ラベル表示する制度を四月から導入する方針を発表した。

窓の性能を上げて、遅れている京都議定書で定めたCO2削減対策とする狙いも有るようだ。

冬の暖房時の窓からの熱放出割合は37%、夏の冷房時の窓からの熱の侵入割合は53%と言われており、窓の断熱性能を上げる事で家の断熱性能は上がり省エネにつながりますが、いくら高性能の四つ星の窓を使っても十分な知識を持っ

てバランスのとれた断熱、気密、換気構造にしないと窓に結露が起きない代わりに他の目に見えない部分に結露が起こり、家を腐らす事も有り得るので注意が必要である。

ラベルで性能表示する事で省エネ意識を高める為には良い事だが、使い方を誤ると折角の高断熱の家も台無しに成る可能性もあると思う。

 

【拘る訳】 2008年1月11日

 

何故、目に見えない処にコストを掛けて拘るのか。

家は住む器、住み心地が良くて、長持ちして安全な家でなければならない。

安全=強固、大地震に遭っても大丈夫な家にしたい。

基準法通りに造れば大丈夫と言う方も多いが、私ははそうは思わない。

住宅性能表示制度の耐震等級の説明で下記のように説明してある。

*耐震等級のめやす。

○等級1=数百年に一度発生する地震(震度6強から震度7程度)の地震に対して倒壊、崩壊せず、数十年に一度発生する地震(震度5強程度)に対して損傷しない程度(建築基準法同等)

○等級2=上記の地震力の1.25倍の地震力に対抗できる。

○等級3=上記の地震力の1.5倍の地震力に対抗できる。

とある、此れを裏から読むと震度6強から震度7の地震に対して、倒壊、崩壊せず

は、震度6強から震度7の地震に対しては、建物が倒れ落ちず、崩れ落ちない程度の強さと言う事になります。

つまり倒壊、崩壊はしないので建物の下敷きになって命を落とす事は無いが、建物は大きなダメージを受け莫大な修繕費用が掛かるかも知れない、と言う基準です。

実際に「基準法ギリギリの建物は倒壊した」という実験結果も有ります。

国交省の外郭団体である(財)建材試験センターが中心となってH.、18、8月に実験したデーターです。

耐震等級1、等級2、等級3の実物大の建物を三棟建てて、阪神大震災と同じ地震動を加えて実物実験をしています。

結果は、等級1(基準法クリアー)の建物は倒壊はしなかったものの、大きな損傷を受けて傾き大丈夫と言えない実験結果が出ています。

(但し此の試験体のデーターを見ると準耐力壁も壁量に加えて計算して有ったり

耐力壁のバランスも少し偏ってるのも一因と思われるので100%受け取れないところでもある)

等級2(基準法の1.25倍の耐震性)の建物は壁板が浮いたり、柱の柱のカスガイが抜けかかったりしたが倒壊はせず。

等級3(基準法の1.5倍の耐震性)の建物は一時変形したものの構造部分はほぼ無傷だった。と報告されています。

我社で設計する家は等級3(基準法の1.5倍の耐震性)で設計しています。

(但しプランに因っては1.5倍取るとバランス(偏芯率)が悪くなる場合は偏芯率を優先させ耐震性は1.5倍に近い数値にする場合も有ります、強度よりバランスが大事と考えています)

が、更に安全を掛けて、耐震+制震を思い立ちました、大地震が来ても揺れを抑えて建物になるべくダメージを与えないようにとの想いからです。

ダメージが少ないという事は断熱、気密も守られ住み心地も守られるという事になります。

こんな事を言うと世の奥様方から非難されそうであるが、システムキッチンやユニットバス等の設備機器のグレードは下げてでも、制震装置は設置して貰いたいと思うところである。

 

【REQダンパー】 2008年1月9日

M様邸では制震装置の取り付けが始まりました。

M様邸では10ヶ所40個の制震ダンパーが取り付けられます。

今回採用した製品はフクビ科学の「REQダンパー」です、此の製品に決めた理由は ◎筋交いと併用設置が出来る事

   ◎柱間隔が自由に出来る事

    ◎構造がシンプル、従って取り付けも簡単な事

     ◎本体の高減衰ゴム(SRIハイブリッド製)や金物の経年劣化も我社の

      外断熱工法では壁内温度変化も少ない為心配無い事等が採用に踏み切った理由です。

「REQダンパー」を取り付ける事に因り地震エネルギを熱エネルギーに変換して

変形を2〜5割(取り付け数により)に削減して損傷を低減する事が出来ます。

出来るだけ早い時期に標準仕様にしたいと考えています。

何故、目に見えない所にコストを掛けて拘るのかは、後日書かせて戴きます。

今月中は未だ見る事が出来ますので、現場見学ご希望のお方はご連絡下さい。

ご案内させて戴きます。

ダンパーは一壁4個取付けで一セットと成ります。

 

【スタート】 2008年1月7日

2008年、仕事のスタート今日は仕事始めでした。

今年は5,6日が土日だった為例年より少し遅い仕事始めとなりました。

現場の方は本格稼動、事務所の方は来客の応対等で一日バタバタでしたが、正月休みにねずみ(マウス)に使われすぎて、肩こり、眼精疲労を癒すには丁度好かったみたいです。(歳はとりたくないですね)

明日から本格稼動です。

 

【謹賀新年】 2008年1月3日

「明けましておめでとうございます」

今年も、住み心地と耐久性に拘った正直な家造りに精進する所存です、本年も宜しくお願い致します。

 

体感ハウスも正月の室礼で(郷土作家で纏めました)皆様方のお越しをお待ち申し上げております。(恐れ入りますが正月休みの間は前もってのご連絡お願い致します)

                               

      玄関のニッチは正月飾りに「獅子舞」の置物です。獅子舞(大野明山)                                

      

和室床の間は「旭日老松」の軸に「ねずみ」の置物です。

    

旭日老松(小村大雲)                  ねずみ(大野明山)

 

 
有限会社 伊東工務店 島根県出雲市大津町3614-55 TEL 0853-22-2031 FAX 0853-22-9495


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