国は去年の省エネルギー基準の改正で、ハウスメーカーに気を使いC値(相当隙間面積)の基準は削除してしまいました。断熱材や窓の性能数値を机上で競うだけの家造りを進めさせています。
今、省エネ、エコブームとかで断熱材不足で業界は大騒ぎです。断熱材だけを厚くして、やたら数値だけを良くしても、気密(防湿)を疎かにすると大変な事に成ります。壁内結露で家が腐りだす事も有り得る事です(かって北海道で大問題に
なりました)高断熱中気密は危険です。(結露で家が腐っても保証はされません。
結露被害とシロアリ被害は瑕疵担保責任保険の保証からはずされています)
いくら断熱材を厚くして断熱性能を良くしても、気密が悪いと隙間風で室内上下の温度差が大きくなり、断熱効果は半減します。
いくら厚いカシミヤの上等のオーバーを着ても、ボタンを留めないと暖かくないのと同じ事です。
もう一つ住み心地に大きく影響するのが、換気です。
計画的に換気する為には如何しても気密が良くないと、計画通りに換気出来ません。穴の開いたストローでジュースが飲めないのと同じ事です。
一般的に計画換気出来る、「C値」は0.7p2/u以下と言われています。理想は0.5
p2/u以下です。(換気性能による、給気口からの吸入率はC値0.7p2/uで約58%、0.5p2/uでは約68%、0.3p2/uで約78%位と言われています)
我が社のC値の標準仕様は0.3p2/u以下としています(今までの平均施工値は
0.15p2/uです)
気密は断熱のように机上の数値でなく、現場でのテストで実際の施工精度が、数値に表れます。絵に描いた餅には成りません。
住む人の事を考えるなら、書類上の審査や数値でなく、現場での検査、テストが
必要です。長期優良住宅にしても、書類審査だけで現場検査なしで、逃げ道を作ってるのも可笑しな事です。住む人の事など考えない、景気浮上優先の政(国)策です。
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