200年住宅がいよいよ動き出したようだ、名称も「長期優良住宅」とし耐久性、省エネ性などに一定以上の性能を備える住宅に「長期優良住宅」と認定し、優遇税制や確認申請の省略などの特例を設け普及を目指すようだ。
ようやく耐久性に目が向けられるように成った事は良い事だが、絵に描いた餅にならなければ良いが。
耐久性だけなら、神社仏閣のような建て方をすれば良い訳だが、住宅である以上、住み心地が良くて快適に生活出来るようにしなければ成らないが、そのへんは省エネ性としかなく、住み心地に付いては見えてこない。
いくら耐久性が良くても住み心地が悪かったら住宅としての価値は無い。
一口に200年と言っても中々難しい、まさか木材は防腐剤注入材で金物だらけ
又は鉄骨造、なんて事に成らないよう願っている。
木材は吟味すれば200年持つだろうが、金物はせいぜい100年、コンクリートは70年といったところだろう、と言うことは200年持たすにはそれ相当の工夫と技術
が必要だ、机の上だけで決めないで実務経験者(職人の知識と経験)の意見も取り入れて貰いたいものだ。
200年持つ家を造ったり保守(メンテナンス)する為には、仕口や接合部を造る
優れた大工技術が必要だが、今その本当の大工が育っていない(少ない)
プレカットに頼り墨付けは出来ない、鉋や鑿はろくに使えない、出来合品を只取り付けるだけの取付屋大工が多く成りつつあるのが現実だ。
此れでは家守も出来ない、200年住宅は絵に描いた餅になる。
国は職人を安心して育てる事が出来る政策をもう少し考えて欲しい。
我社でも今、二人の若い見習い大工(弟子)を育てているが採算性を考えると
とてもやってられないが、地場工務店として建てさせて頂いた家を守って行く為には避けて通れない道、使命と思い頑張ってるところである。
私見だが、10年保証制度など悪制と思っている、主要構造部が10年なんて短すぎる、主要構造部が10年しか保証出来ないような仕事はプロの仕事ではない。せめて30年位にはすべきと思う、頭の良いやつは10年チョット持つ家を造って知らん顔をする、そんなやつらの為に保険金を払うのはバカバカしい、どぶに捨てるようなものだ。
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