ソーラーサーキットの家の現場では22日の上棟に向けて土台の
敷き込が行われています。
写真の様に土台には防腐や防蟻の薬剤は一切使用しません。
その代わりに土台下端に、気密保持とコンクリート絶縁の為の
SC気密シーリングテープを張ります。
此れで「長期優良住宅」劣化対策等級3(通気構造かつ薬剤を
使用しない外壁軸組等に対する処置)がクリアー出来ます。
土台はD1特定樹種の米ヒバを使用します(その他のD1特定樹種
は、桧、米桧、ヒバ、米杉、栗、欅が有ります)
このD1特定樹種の指定に疑問を持ちます、樹種の指定だけで
品質については問われて無い事。
一口に桧と言ってもピン、キリです、樹齢の経った大径木から取った
目の詰んだ赤身の材と、樹齢の若い小径木から取った目の粗い白太の
多い材では、同じ桧でも雲泥の差が有ります(値段も)。
後者の桧では等級3の二世代75〜90年持つ程度には到底届きません。
今まで数多くの解体工事やリフーム工事を視てきておりますが、桧の
赤身(芯)部分は強いですが、桧の白太部分は非常に傷みやすく弱いです。
材を縦に使う柱材等はまだ良いですが、土台の様に地に横にして使う場合は
後々、もろに影響が出て来る恐れが有ります。
基準通りであれば審査はパスするから上手に書類を整え、安価な材で
長期優良住宅と言う事も可能ですが、いくら包装紙は立派でも、中身が
お粗末では如何にも成らないと思います。(こういう家造りが蔓延らない
事を願います)
長期優良住宅制度、名前は良いけれど、机上や書類上だけの綺麗ごとでは
真に長持ちする家は出来ないのではないかと気掛かりである。
此れは決して国産材を否定するものでは有りません、国産材大好きで
どんどん使いたいのは山々ですが、適材適所で値段と品質を見極めながら
使い、丈夫で長持ち、住み心地の良い家を造りたいと言う事です。
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