雑記帳  
このコーナーは文才も無い、知識も無い、手間も無い三拍子揃った工務店のおやじがブログの真似事でたまに思ったこと、思いついたこと、現場のことなど雑多な事を思いつくまま書き綴る雑記帳です。ご笑読下さい。
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【シラスそとん壁】 2006年4月27日

 ようやく4月らしい天気に成りました、庭の満開の山桜の花の周りをツバメが飛び交っています。

天気が悪くN様邸の外壁「シラスそとん壁」の仕上げ塗りが延び延びに成っていたが、今日、明日天気が好いみたいなので2日間の予定で仕上げ塗りに入った。「シラスそとん壁」まだあまり知られて無い為か当地ではまだ使う人は少ない。多少、材料が気難しい処が有り使い難いという事も有るかも知れない。

今までモノプラルを塗っていたので、其れに比べれば機嫌を取るのは容易い為すんなり取込めた。予算が許せばモノプラルも好いが時節柄、中々そうは行かない処である。使い出して丁度一年に成るが今のところクレームは無い、1700uの施工実績である。質感は好き嫌いが有るかも知れないが、暖かく安らぎに満ちた質感は私は好きだ。

「主な特徴は」

*化学物質を一切含まない百%自然素材だから人にも地球にもやさしい。

*シラスの多孔質構造を活かして、通気はするけど水は通さない為建物を湿気や結露から守ります。

*シラス粒子は非常に細かく伸展性に優れており多孔質で密着性が良くクラックが入り難い。

*シラスの極めて安定した物性により劣化せず、長期に渡り美しさを保ちメンテナンスフリー。

以上のような特徴がありお奨めの外壁材です。

シラスの特徴を23日の日曜日にテレビで放映していましたが、丁度現場見学のお客様が有り、移動の際に車のテレビでチラと見ましたが全部見れなくて残念。


【給料日】 2006年4月25日

 今日は我が社の給料日である。

新入社員の布野君にも初給料、給料は振り込みなのだが、まだ口座が無かったので今日は手渡しであった。

此れから大工修行、厳しく辛いで有ろうが速く一人前(伊東工務店の)に成れるよう頑張って貰いたい、期待をしてるところである。

損得勘定でいけば今時、弟子を育て自社で大工を抱るより大工仕事は下請けに出した方が儲かる事は解ってはいるが、それでは山陰の気候風土に合った木造在来工法の技術の伝承をして行く事も出来ないし、今までに建てた家のメンテナンスもして行く事が出来なく成る。

若い大工を育てる事も地場工務店主の責務だと思っている。


【「0.15」】 2006年4月18日

 今日はN様立会いの下N様邸の気密テストを行った。窓、入り口は全て閉切らなければ成らない為、段取りをして置いて大工さんの休憩時間を利用して午後3時より開始した。

風圧を段々と上げて行くと圧力にバラツキが出だした、「おかしい」結果はエラー表示が出た、今まではこんな事は無かった、機械の調子でも悪いのかと思ったが、二回目も同じである。n値を視ると2.1と出ていたので此れは何処かに大きな隙間が有るという事だ。(隙間特性値:n値=1に近い程小さい隙間、2に近い程大きな隙間という事に成る、1.5以下に納めたい)

断熱材は完璧に施工して有るのは確認済みなので、あと考えられるのは、各種配管関係しか無いはず、エヤコン、電気設備の配管、換気設備の配管、給排水設備の配管、何れもチェックしたつもりだったが、床下でまだ立ち上げがして無い洗濯機の排水管が完璧に塞いで無かったみたいだ、排水管をテーピングして再度挑戦。

結果は、隙間相当面積:αA23平方センチ、n値:1.1、C値:0.15平方センチ/uであった、一瞬焦ってしまったが結果を見て胸を撫で下ろした。

気密をそこまで拘るのはナンセスと言う人も居るが、私はそうは思わない、計画換気もさることながら、湿気の多い山陰の夏、エヤコンの電気代の半分程度は除湿の為のものですので、断熱と同時に気密が重要です、湿気をコントロールするには少なくとも0.3以下が望ましいです。

因みに当社施工の過去のC値、最高が0.11最低が0.32平均が0.18です。


【雨、雨】 2006年4月15日

 今日も又雨である、今週は雨に祟られ外仕事の現場は進まない。

昨日は雨の止み間に外壁の下塗り作業を行ったが、気温が低い為乾きが悪く、内部造作業の振動でクラック発生の恐れが有る為、急遽内部造作をストップした。大工さんは来週の土曜日と休みを入れ替えとなった。

桜の花も散ったというのに中々暖かく成ってくれない、何時もならそろそろ床下ダンパーを開放する時期だが、それどころか床下温度が20℃を切ってしまったので今日は床下エヤコンを稼働させた。この調子で行くと、ダンパーを開放するのは月末頃と成るだろう。

お客様には時期が来ればお知らせさせて戴きます。


【一段落】 2006年4月11日

 花粉症も一段落してやっと雑記帳を開く気分と成った。

頭がボーとして、思考力ゼロとなり仕事も捗らなかった。幸い今年は比較的、短期間で納まり安堵してるところである。

先日5日より5月上棟予定の現場で既存建物の解体工事を着工したが、本日完了した。築80年の三軒長屋の住宅である、端の一軒を解体しての新築である。二軒を残しての解体なので神経を使う、一部隣の小屋組を補強しながら、切り離し解体となった。此れから切り離した部分の屋根補修、外壁下地、仕上げとなる。

この建物、布基礎、土台、筋交いの無い、基礎石、足固め、貫き、土壁で構成され金物は一切使用して無い昔ながらの伝統工法で造られた家である。

解体部分は七、八年空家状態で閉切ってあった為、通風の悪い処、雨漏りの部分は腐っていたが、主要構造部は意外とシッカリとしていた。引っ張って土壁の耐力を検証して診たかったが、長屋で切り離しの為残念ながら出来なかったが、今後こういう機会が有れば検証してみたい。

昨今の金物でガチ、ガチに固めた家、金物の結露対策がして無い建物の命は半分の40年も、もたないだろう。

やはり木造建物の寿命を延ばすには、通気対策(二重通気)金物の結露対策(外断熱)が有効である。


 
有限会社 伊東工務店 島根県出雲市大津町3614-55 TEL 0853-22-2031 FAX 0853-22-9495


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