解体作業が進んでる現場ですが、並行して解体部分と保存建物の切り離しと
ジャッキアップして基礎の補強工事を進めているところです。
床組が外せない所は大工さん床下に潜り込んで寝転んでの作業です。
寝て儲けてるように見えますが、手間の掛かる大変な作業です。
既存の基礎が下のような細工になっていますので、解体中に転びでもしたら
大変な事に成るので、基礎補強を早急にして安全を図ります。
柱を挟み板で挟みジャッキアップして型枠を組みコンクリート独立基礎を造っ
て後で本体基礎と一緒にベタ基礎で固める考えです。
今回、保存建物には屋根荷重を掛けないように設計していますので、このやり
方で100年は持つでしょう。
この家は昔の建て方、今で言う伝統工法、土台は無く柱が基礎石に直接建つ
石場建てで建っています。
基礎石はこの当時の仕事にしては丁寧に二段組に施工して有り、一番下には
大きな基礎石が座っていたのでそれは残し、二段目の基礎石と柱下の間に挟
まれた切石は撤去してのコンクリート基礎補強です。
柱下に挟まれた切り石は大工さんが柱寸法を間違えたのではなく、筑後百三、
四十年の間に床上げ工事がなされた痕跡が伺え、その為と思います。
大工もたまにはこういう仕事を経験しないと腕が上がりません。
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