小屋裏エアコンとは、ルームエアコンを室内ではなく小屋裏に設置して、小屋裏内の冷気を小屋裏から各居室に分配することにより家全体を冷房する全館空調システムです。
高気密高断熱住宅であればエアコン一台で家全体を冷房できると言われます。しかし、いくら高気密高断熱であっても、部屋が壁や扉で間仕切られていたら冷気は各部屋にいきわたりません。まともに冷えるのは結局エアコンを設置した部屋だけになってしまいます。この点、小屋裏エアコンは小屋裏からファンで冷気を各居室に送ってやるため、部屋が間仕切られていても冷気が各室にいきわたります。記録的猛暑といわれた2023年8月初旬も、モデルハウス内の各室は小屋裏エアコン1台の稼働で一日中26℃台をキープしました。しかもファンの風量はエアコン本体よりはるかに弱いため、静かで、不快な風を感じることもありません。弱い風量でもちゃんと効くのは、建物が高気密高断熱であることと、うまく効かせるための空調計算を行っているからです。
いわゆる全館空調システムとの違いは、エアコン本体が汎用の住宅用ルームエアコンであることです。 一般的な全館空調システムの場合、設備の価格が非常に高価。新築時だけでなく、機器の更新の際にも多大なコストがかかります。小屋裏エアコンの場合、使っている設備は量販店でも売っているようなルームエアコンとパイプファンのみであるため、導入も更新も安価で済むのがメリットです。