床下エアコン

床下エアコンとは、ルームエアコンを室内ではなく床下に設置して、床自体を温め、さらに床下内の暖気を床下から各居室に吹き上げてやることにより家全体を暖房する全館空調システムです。

高気密高断熱住宅であればエアコン一台で家全体を暖房できると言われます。しかし、いくら高気密高断熱であっても、部屋が壁や扉で間仕切られていたら暖気は各部屋にいきわたらず、まともに暖まるのは結局エアコンを設置した部屋だけになってしまいます。この点、床下エアコンは家の床下全体をエアコンで暖め、床に設けたスリットから暖気を室内へ上げてやるため、部屋が間仕切られていても暖気が各室にいきわたります。床下の暖気は、暖かい空気は上に昇るという性質を利用して室内へ上がって来るだけなので、ファンなどは使っていません。そのため静かで、不快な風も感じません。暖気を送るだけでなく床自体を暖める効果があるため、底冷えがなく心地よく室内が暖まります。

いわゆる全館空調システムとの違いは、エアコン本体が汎用の住宅用ルームエアコンであることです。 一般的な全館空調システムの場合、設備の価格が非常に高価。新築時だけでなく、機器の更新の際にも多大なコストがかかります。床下エアコンの場合、使っている設備は量販店でも売っているようなルームエアコンのみであるため、導入も更新も安価で済むのがメリットです。